私のお気に入りでなかなかのおしゃべり上手、聞く人を飽きさせない魅力的なコンサルタントがいらっしゃるのですが、最近視聴したその方のZoomセミナーではこんなことを言っていました。
「人生の被害者から卒業してください。」
「いいですか、今から厳しいことを言いますよ。聞く人によっては辛い言葉かもしれません。」ノドをごくりと鳴らしたのち、真っ直ぐな目線をこちらに向けてコンサルタントの放った言葉にドキリ。厳しい言葉と前置きしておきながら、その表情も声色も慈愛に満ち溢れていました。たまらず胸に染みてきます。
そのコンサルタント自身、親の心無い言葉に深く傷つき、長い間そこから逃れられずにいたそうです。その思いを手放すまでに10年ほどかかったとか。
「人生の被害者から卒業してください。」
この言葉は「なりたい自分、理想の自分を実現するには被害者意識を手放しましょう。」ということ伝えるためのものですが、幸せになるための大切な鍵にもなりそうです。
「~のせいで嫌な思いをしている」「~のためにやってあげたのに」というのが被害者意識。誰もが陥りやすい感覚ですね。自分の思い込みであったり相手にレッテルを貼ってしまっている場合もありますし、実際に相手が加害者の場合もあるでしょう。
「そのどちらであっても、自分を被害者にしているのは自分自身だ!」
コンサルタントの真っ直ぐな目を見つめて私はひらめきました。
自分のことを被害者とまでは思っていなくてもこんなに可哀そうなことはないとふさぎ込んでいた私。
ですが、本当に言いたいことを言葉にできずに苦しめていたのは自分自身、悩ましい状況に浸って自分を閉じ込めていたのも自分自身、相手の為ばかりを考えて自分をないがしろにしていたのも自分自身です。
相手を傷つけないためにと飲み込んでいた言葉はそれがどんなものであってもお互いを理解するために表現するべきものだったかもしれません。理解できないことは突っぱねるのではなくお互いの言葉を重ね、悩ましい状況を協力して改善しようとする勇気をもたなければならなかったし、自分は相手の為のつもりでいても相手の為になっていなかったことに気づくこと、自分の心身を守る行動も大切にしなければいけませんでした。
反省したら過ぎたことはきれいに水に流します。
「人生の被害者から卒業してください。」
この言葉で目が覚めた私は自分を好きになることからやり直すことに。
相手に求めたり期待するのではなくまずは自分を活き活きさせていこう。やりたかったことをやってみよう。書きたかったことを書いてみよう。カフェでランチを楽しむ親子のために心を込めて明るい気持ちで働こう。どんな未来でもいいから大切な人達を幸せにできる力を身につけよう。楽しいことを考えて、楽しいことをやってみて、まずは自分を幸せにしよう。自分を素敵な人にしよう。
そうして、夏の向日葵のように明るく笑えるようになったのでした。